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残念なコメントが多いナア。緻密な構成だと思うのです。銃の支配がレトロになった観を持つ西部開発後期、というか近代初期の時代設定。水場の争いに端を発する新旧開拓者のそれぞれの言い分も結構考えさせられたし。ちゃんと双方の、まともに聞ける道理を述べさせている。悪役の方は老齢で仕方なく殺し屋を雇う。新旧の世代対立も有るが、この敵役の老人の採る行為もこれまたしょうのない選択だったのではないかと思います。一方シェーンの世話をした側は壮年だが無骨者と女子供で、結局「木枯らし紋次郎」的に仕方なくガンファイトをシェーンに任せざるを得ない。無敵のスーパーマンとして憧れていたシェーンもまた、「西部一の早撃ち」スタークを斃しながら、自らも被弾する。無敵な筈の彼の信じられない事実に少年は、もはや馬上のシェーンを見上げられぬ...。しかし、少年の動揺を知りつつ、男は強く女は優しく育てよ、人の面倒をよく見る男になれよ、両親を護れよ、と諭すシェーンが、その言葉のみならずこれまでの行為に拠って少年の心に深く刻み込まれる...。少年はこの瞬間、成長する。この映画の素晴らしい点は、子供のマナザシからシェーンを描いたことにあるのではないでしょうか。逆に、もはや私達の周囲にはこうした穏やかさの趣を持たせたアクションは...無いのではないでしょうかネ?
【Russianblue】さん 8点(2001-08-12 19:52:05)(良:7票)
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