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ライフ・イズ・ビューティフル のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ライフ・イズ・ビューティフル
製作国
上映時間116分
劇場公開日 1999-04-17
ジャンルドラマ,コメディ,戦争もの,歴史もの,ロマンス
レビュー情報
《ネタバレ》  悔しいかな大好きな映画。ホロコーストをまじめに扱っていないと言ってお怒りになる人もいるのもわかりますが、この映画は歴史的事実を告発したり風化させないように後の世に伝えていく、というようなものではないと思うのです。深い霧の中から不意に現れる人骨の山、なんて表現をするくらいなんですから。もっともっと小さな想いを伝えるファンタジーだと思うのです。すごく小さいけれど、生きていくために絶対に必要な小さな幻想。それは、他の人から見たらただの嘘なのかもしれません。けれど、その嘘がつかの間でも人を笑わせてくれたり、楽しませてくれたり、生きていく事をあきらめるのを押しとどめてくれる。小さいけれど確かに前に進む力をくれる。”人生は美しい”。そんなタイトルです。でもこの映画は、人生は美しい、なんてちっとも言ってません。人生は残酷で、理不尽で、いびつに歪んでて、人間は時に醜くて、常に救いようがないほど愚かなもの、として物語の底に横たわっています。けれど、いや、だからこそ、”人生は美しいんだ!”ってたとえ何があろうと言い続ける勇気こそが、人を絶望の縁から引き上げてくれるんだ、たとえ自分自身が人生の美しさを信じていなくたって。世界の中心で愛を叫ぶ奴なんて信用できないけど、世界の真ん中になんにも無いのを知ってしまった後で、それでもなお笑って嘘を突き通そうとする勇気の中だけに、ほんとのことがあるんだろう、そんな風に思わせてくれた映画です。僕が必ず泣いてしまうのは、ベニーニが大雨の中階段で赤い布地を転がすシーンです。人生は美しくなんかない。でも、世界はほんの一瞬かもしれないけれど美しい時があるんだ、そう思わせてくれるすごく大好きなシーンです。
amさん 9点(2004-01-21 01:28:31)(良:5票)
その他情報
作品のレビュー数 634件
作品の平均点 7.79点
作品の点数分布
081.26%
181.26%
2101.58%
3121.89%
4233.63%
5355.52%
6589.15%
76510.25%
89715.30%
915324.13%
1016526.03%
作品の標準偏差 2.29
このレビューの偏差値 52.31
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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