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《ネタバレ》 最初「ラッキーストライク」や「マールボロ」か何かのコマーシャルみたいなオープニングシーンだなあって思いました。カウボーイハットを目深に被った、昔ながらのいでたちをした西部男二人の味も素っ気もない出会い。自分は自然にこの長いスパンの物語の中に引き込まれていきました。日本でも武士の時代「衆道」が公然と認められていたように、アメリカ西部開拓史時代にあっても、男同士の関係はこれまで描かれてなかっただけで確実に存在していた事実だと思います。それをごくごく真っ当に、二人のズルズルした腐れ縁をありきたりの男女の関係のごとく描いたのがこの作品の優れた点ですね。60年代初頭から80年代に至る時代描写や寂れつつある西部の風物を捉えたカメラも良し!ただ気になったを二点。ブロークバック・マウンテンで意外に早く二人が結ばれてしまった事、衝動的だったとはいえもう少しある種の葛藤があった方が、後々まで続く二人の離れられない愛憎関係が生かされたんじゃないかって思います。あと男同士の性愛描写にどうしても拒絶反応を示す方の偏見を払拭するまでには、残念ながら至っていないのかなっていうのが自分の所見です。最後にヒース、ジェイク(←でも後半のチョビ髭は似合わないぞ)ミシェル、アン・リー監督、オスカー最多部門ノミネーションおめでとうございます!字幕スーパーなしでアメリカ本国で観たんで再度じっくり鑑賞したいと思ってます。日本では当たらない種類の映画だと思うので、公開時、ただ「彼らの奥さんがカワイソー」っていうだけの意見が大勢を占めるようにならない事を祈りつつ・・・。
【放浪紳士チャーリー】さん [映画館(字幕)] 9点(2006-02-11 11:30:28)
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