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稲妻(1952) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 稲妻(1952)
製作国
上映時間87分
劇場公開日 1952-10-09
ジャンルドラマ,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
「人間が愚痴を言う事の美徳」を礼賛した成瀬巳喜男監督の傑作。とにかくまあ全編「ずるずるべったり」(←この言葉好き)の登場人物が、互いに互いの愚痴を言い合うシーンの連続。極言すればこの映画にはそれしかないと言っ切ってしまってもいい(笑)それなのに面白くてたまらない、不思議。成瀬監督には大風呂敷を広げた題材よりも、狭くて息苦しくなるほどの下町地縁の中、欠点だらけのぐうたら人間がグズグズグズグズ蠢いているオハナシの方が絶対向いていると思います。四人の子供が四人とも違う父親から生まれたっていう林芙美子原作の設定もよく考えたら凄い。性格がてんでバラバラな兄弟一人一人の人物像もくっきりと浮かび上がっています。この母親にしてこの子供たちありっていうのを観客になるほどと納得させる、母親役の浦辺粂子がやっぱり巧いですね。小沢栄太郎のイヤラシサも絶品。唯一人、この世界から何とか抜け出して自活しようとする聡明な末娘役、高峰秀子の醒めた視線と立ち姿、そして時折見せる笑顔のなんと美しい事!この映画が私にとっての成瀬映画ベストワン。世評、評論家筋では「浮雲」が彼のベストワークという評価ですが、自分はあまりにいろいろな文献を読んだ後で観てしまった為か、それほどとは思えず。
放浪紳士チャーリーさん [映画館(邦画)] 10点(2008-03-15 10:48:41)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 23件
作品の平均点 8.00点
作品の点数分布
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6313.04%
7417.39%
8417.39%
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10626.09%
作品の標準偏差 1.64
このレビューの偏差値 57.42
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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