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天使の世界は神の世界でも人間の世界でもない、中間世界。この映画では人間界は描かれているけど、神を想起させるようなシーンは出てこない。天使は人間に限りなく近くて、せいぜいモノクロとカラーの違い程度しかない。しかしその微妙な差異に、かすかな希望を織り込んだ監督の意向は評価したい。希望はわずかで、しかもその実現には重くて無様な人間の生が待ち受けているのだが、しかし天界から「墜落」した天使が唾棄すべき「堕天使」ではなく、平凡な人間というのがいいな。平凡な人間でありうること、それは恩恵の名残なのかもしれない、とこの作品を観た後にふと思ったりした。
【バッテリ】さん 8点(2004-02-12 19:15:17)
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