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原作が非常に良かったこととイーストウッド監督の「ミリオンダラー・ベービー」が好きになれなかったことから見るのを躊躇していました作品ですが、素晴らしかったです。R指定の根拠となった血なまぐさいシーンもありましたが、それぞれがほんの一瞬でそれがかえって凄惨さを強調していました。何人かのレビューワーの方が述べていらっしゃるように、硫黄島と帰還後の祝賀のフラッシュバックを交互に繰り返す手法が最初のうちは不自然に感じられましたが、戦費調達を意図する祝賀会の花火の音と硫黄島の銃弾の音が重なって華やかな中にあってつらい記憶を払拭しきれない兵士たちの葛藤が絶妙に描かれていたと思います。このような表現は映像と音響があるからこそ可能なのであって文章だけでは決してできません。「西部戦線異常なし」「トラトラトラ」「戦場にかける橋」などと並ぶ戦争映画の傑作がまた誕生しました。
【かわまり】さん [DVD(字幕)] 9点(2007-06-04 07:44:27)
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