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《ネタバレ》 町の映画館で見た後、見逃したエンドロールを見にIMAX劇場に行って来ました。こういう話は大好きです。素手だと本当に弱い動物の人間と人間の手足や頭脳の延長としてのメカとの関係、特にメカと共に未曾有だの想定外だのに直面した際の人間の優れた判断や決して諦めずに事態を打開しようとする勇気の話というのはたまらないです。東電福島第一原発の誰かの話も作って欲しいです。同じような基準でかつて「アポロ13号(これもトム・ハンクスが主演です。まだ見ていない方は必見!)」に満点をつけたのでこの作品も、と言いたいのですがどなたかが指摘してくださっているように邦題に問題があるのでマイナス1点にします。クリント・イーストウッドさんごめんなさい。それから2度目の鑑賞では、悪役視される政府当局者から、どんな事件からも後世のパイロットが教訓にできる内容を引き出そうとするプロ意識を感じました。
エンドロールの本物のサリー機長とその夫人を含むオールスター登場ですが、撮影チームが購入した1549便と同型の廃機に映画撮影用のお化粧が施され、その前で撮影されたようです。同便に搭乗していた旅客にはニューヨークからシャーロットに行く人、帰る人、乗り継ぎの人等がいたと思いますが、その中の多くが乗客役として映画撮影に協力することとサリー機長に再会するために自腹を切って出演料なしでも駆けつけたそうで心が温まります。それから救助に一番乗りで駆けつけたNY WATERWAYの太った船長は実際に一番乗りで駆けつけた船の船長で乗客と同様の友情出演だそうです。 監督クリント・イーストウッドは浪花節調や演歌調の作品(例えば「マディソン郡の橋」や「ミリオンダラーベービー」)が得意なのかと思ったらこういうノンフィクション作品も作れるんですね。でもどんなサクセスストーリーや本作品ような「終わりよければ全て良し」の英雄譚も事実を掘り下げることによって浪花節調ではなくても真のヒューマンドラマ、例えばプロフェッショナリズムなどが浮き彫りになってくるものなのですね。今後もできる限りこういう作品を作り続けて欲しいです。 NYPD(ニューヨーク市警)、FDNY(ニューヨーク消防)、NY WATERWAY(短距離旅客運搬の商業ライン)などがこぞって不時着した旅客機を目指して救助に駆けつけるシーンは圧巻でしたがNY-NJ Commuter Ferryが現場近くで航行していたはずなのに一隻も見えず、当時ニュージャージー州に住んでいたわたしとしては不満です。でもこれは減点対象ではありません。 【かわまり】さん [映画館(字幕なし「原語」)] 9点(2016-09-26 06:24:45)
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