実話に基づくストーリーということで、余計な脚色など一切排除して「この映画をどう見るかは見る人にお任せ。」といった製作姿勢に好感がもてました。金に目がくらんで犯罪にはまっていく恐ろしさを感じるもよし、冬のミネソタで妊娠中の大きなおなかをコートに隠して活躍する婦警のタフネスに感動するもよし、白一色の冬景色のような作風が良かったと思います。特にオスカーを受賞したフランシス・マクドーマンドが演じた婦警のキャラクターが今までになく新鮮でした。死体を見て気分が悪くなり男性の同僚に「つわりで・・・。」と言ってごまかすところなど「羊たちの沈黙」でジョディー・フォスターが演じたエリートの女性FBI捜査官とは全く異なる「どこにでもいるママさん婦警」のイメージーを増幅しているようで良かったです。ハリウッドは社会的弱者を演じた俳優に甘い点をつける傾向があるのでマクドーマンドのオスカー受賞も少々割引したほうがいいかもしれません。何しろ投票者の中には女優も大勢いて彼女等は婦人警官と違っておなかが目立ったら普通は働けないわけですから。でもこればかりは同じ年に主演女優賞にノミネートされた他の女優さんと比べてみないことには何とも言えませんね。

【かわまり】さん 7点（2004-02-09 23:56:51）

作品のレビュー数

246件

作品の平均点

6.59点

作品の点数分布

0	1	0.41％
1	1	0.41％
2	2	0.81％
3	14	5.69％
4	9	3.66％
5	27	10.98％
6	58	23.58％
7	57	23.17％
8	46	18.70％
9	22	8.94％
10	9	3.66％

作品の標準偏差

1.78

このレビューの偏差値

51.30
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値