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ジェーン・オースティンのような多作な作家が今の世にいてパソコンを使って仕事をしていたら、ハーレクィン・ロマンスやら昼メロの脚本なんかでひっぱりだこで大儲けしていたことでしょう。登場人物も全て普通の女の子に普通の男の子に普通の売れ残りの男性(おっと失礼)だしテーマはいつもロマンスだし・・・でも、幸か不幸か、オースティンは19世紀のイギリスの郷紳(田舎の地主)階級に生まれたお嬢さんでお金にも困らず、パソコンももたず、作品の中でも出てくるように羽ペンを使って日がな一日優雅にもの書きをやっていればよかったのです。だから、普通の女の子や男の子やおじさんやおばさんの日常生活を描写していても、そこに商業主義とは縁遠い人生への深い洞察を反映させる余地があった・・・というのが私の意見であります。夏目漱石が「則天去私そのものだ。」と絶賛したという「高慢と偏見」も普通の人間の普通の営みを描写したものらしいですが、豪華キャストと英国のすばらしい現地ロケでもう一度映画化してほしいです。
【かわまり】さん 8点(2004-03-05 14:29:15)
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