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オペレッタはオペラから派生した歌劇で、演劇要素と軽快な音楽を増し、もっと庶民的にしたものらしいです。ミュージカルの源流ですが、定義的にはっきり区別するのは難しいそうなので、ミュージカルの一種として観て差し支えないと思います。本作を観た上での特徴を挙げますと(1)歌の数が4~5曲程度と少なめ(2)芝居から唐突に歌に入るような場面がなく、劇展開はミュージカルより自然(3)個人よりも集団がメイン。などでしょうか。2と3がハッキリしているのは、歌が宴上でほぼ限定されているからです。宴の音楽に合わせて、諸大臣の揺り椅子(空席)が揃って踊るように揺れ、ひとり進行役が議決を読み上げるシーンなどは、音楽と風刺(ウィーン会議はパーティばかりでちっとも進まなかった)の両面の楽しさがあります。しかし、史実の隙間に生まれた物語らしく、大胆な展開には欠けていますね。影武者騒動や宰相の画策などが膨らみきらず、起承転結の起承だけで終わってしまうような、尻切れトンボな印象が残りました。
【円盤人】さん 5点(2004-12-19 18:39:23)
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