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つばさ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 つばさ
製作国
上映時間140分
劇場公開日 1928-03-22
ジャンルアクション,ドラマ,戦争もの,サイレント,モノクロ映画,ロマンス
レビュー情報
《ネタバレ》 主人公ジャックはいかにも純真さを象徴しているように見えますが、彼に感情移入する観客は少ないのではないでしょうか。というのも、ジャックの内面からストーリーが語られる場面がほとんどないからです。一途に彼を想うメリーの方がよっぽど好感が持てるでしょう(純情で不器用な田舎娘をクララ・ボウが熱演しています)。ジャックの空への思いは、飛行士(ゲーリー・クーパー)の死を前にして、変化したのでしょうか?戦争についての考えは??主人公は二人いるのですから、彼こそが感情移入の対象にならなくてはいけないのですが・・・。私は途中までそう思っていました。しかし、カメラは意図的に一歩引き、ジャックの幼さを浮き彫りにしていたのです。「青年は大人になって帰ってきた」という一文ですべてが明らかになります。『つばさ』は「純真な青年が、空への憧れを抱き続ける」物語ではなく、「二人の青年の強い友情を描く」物語でもなく、「他愛のない夢を持っていた子供が、戦争という現実に直面し、成長を強いられて帰郷する」物語なのです。ですから、ジャックに苛立って腹を立てるというのは、観客として至極当然の反応であり、その辺に私は、ウェルマン監督のしたたかさを感じるわけです。
円盤人さん 7点(2004-02-25 22:05:21)
その他情報
作品のレビュー数 18件
作品の平均点 6.39点
作品の点数分布
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215.56%
315.56%
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6422.22%
7844.44%
8211.11%
915.56%
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作品の標準偏差 1.64
このレビューの偏差値 52.28
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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