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《ネタバレ》 「息子の恋人に対する母親の嫉妬心が鳥の攻撃に象徴されている」という解釈をよく聞くが、それだけではなく、“鳥”とはヒッチコックにとって耐え難かった“負の女性性”とでも言うべきものの象徴ではないだろうか。一見かわいらしくても攻撃的で、群れて行動し、うるさく囀る。そして何を考えているか読み取れない鳥たち・・・。そんな“負の女性性”は、女優の上にも色濃く投影されている。ティッピ・ヘドレンは人形のようにかわいらしいが、実はかなりわがままで「感じワル~」な女。一方、息子を溺愛する母親(ジェシカ・タンディ)の表情や言動もかなり不気味。二人とも観客が全く感情移入できないキャラクターとして描かれていて、男から見ると、どうしても生理的嫌悪を感じてしまう。ブロンド美女の女優がお好みながら、女性性を嫌悪するヒッチコックの内面は、この作品で最もサディスティックな形で噴出したのではないだろうか。ガソリンスタンド爆発時に一瞬だけ挿入される、空から見下ろす鳥の視点の映像が印象的。
【眠い悪魔】さん 7点(2004-02-01 16:13:58)(良:2票)
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