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《ネタバレ》 この作品の一番の見所は、何と言っても見立て殺人の美しさと、見立ての裏にある犯人の思い(動機)を金田一耕介が推理していく過程。
また、観ている者をミスリードさせる演出や、随所にきっちりと伏線が張られている作りも、他の金田一作品と遜色はない仕上がり。 しかし、この作品はシリーズ中で最もテンポが悪く感じる。首ちょんぱ等のいらない演出をぬけば、2時間くらいの作品にできたと思う。原作も、市川昆によって映画化された作品中で一番短いし。 それから、JEWELさんも書かれているが、あれでは嘉右衛門はただのエロオヤジだし、当主としての威厳が表される場面が与三松を怒る時意外は全くなかった。 この2点から、了然和尚の動機が決定的に弱まってしまったのが残念。 何故なら、いくら島一番の網本だからって、そんな人間の拘束力もない遺言(3バカ娘を俳句に見立てて殺せ)をいちいち聞ける訳がないし、観ていて納得も出来ない。 横溝お得意の、戦後という時代背景、閉ざされた島という点を考慮しても無理がある。 原作は横溝作品中で一番の評価を得ているだけに、非常に残念である。 もし可能ならば、この作品のリバイバルを切に望む!! 【なおてぃー】さん [DVD(字幕)] 6点(2004-02-10 03:30:14)
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