Menu
 > 作品
 > シ行
 > シン・シティ
 > エスねこさんのレビュー
シン・シティ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 シン・シティ
製作国
上映時間124分
劇場公開日 2005-10-01
ジャンルアクション,ドラマ,シリーズもの,モノクロ映画,犯罪もの,オムニバス,ハードボイルド,漫画の映画化,バイオレンス
レビュー情報
うーむ。
デヴォン青木は、この時点で既に《デヴォン青木》というキャラなのか。

●追記:いや、やっぱちゃんと書く(笑)。
あれれ…? いろいろレビュー読んでみたけど、そんなストレートな話じゃないっしょ? 「愛」も「バイオレンス」もテーマじゃなくて、そういうモノで駆動する「男らしさ」が生む危険な狂気を描こうとしているんだけど、作り手側も既にその狂気に呑まれているんで公平にジャッジできる場所へ脱出できない、その身近な狂気とのナレアイ振りを正直に告白した「自分美学」なんじゃないの?
そうであればこそ3人の主人公が全員、自分の正気を疑うシーンが出て来るわけでしょ(薬の切れたマーヴ、死体と会話するドワイト、メフィストフェレスもどきのイエロー・バスタードに出会うハーディガン)。これが3度繰り返されると、さすがに表面的には解釈できなくなります。もう、『深夜プラス1』のラストみたいな「若者に教訓を垂れる」という逃げ場もないので、泣きたくなるほどの惨めさですよ。
そして、最終話の(一番現実的な)決着のつけ方によって、「男らしさ」の美学が完成すると同時に、その「狂気」はどう扱われるべきかも描かれているんじゃないすかね。そういう、世間に対してへりくだる態度までが、現実には男らしい狂気の一部なんで救いようないと言えばないんですが。
きっと、中年になったらわかるよ。その頃にはある意味で、もう遅いんだけどね。『男』という社会的鋳型の内にある狂気は、『男』が完成してからでないとわからないモンですわ。

余談ながら、このテーマを「内側から」スタイリッシュに拡張したのがキューブリックの諸作(特に『博士の異常な愛情』)、「外側から」ジャッジできる地点まで引いて撮ったのがヤン・シュワンクマイエルの『男のゲーム』(まあ他の諸作もそうだ)。本作と観比べてごらんあれい。
エスねこさん [インターネット(字幕)] 5点(2007-03-23 20:49:24)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 190件
作品の平均点 6.53点
作品の点数分布
042.11%
142.11%
242.11%
352.63%
494.74%
52412.63%
62814.74%
74724.74%
83518.42%
91910.00%
10115.79%
作品の標準偏差 2.17
このレビューの偏差値 46.74
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
シン・シティのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS