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恋するトマト のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 恋するトマト
製作国
上映時間126分
劇場公開日 2006-05-13
ジャンルドラマ,ラブストーリー
レビュー情報
期間限定10点(サービス期間終了のため9点に変更)。
序盤の農村の、気の抜けた息苦しいカメラワークにすっかり騙されました。ラストシーンでは雲に霞んだ茨城の山の遠景がキレイに画面に納まってるから、これは確信犯ですね? 大地康雄&南部英夫、あんたら大詐欺師だ(笑)。中盤の圧し掛かるようなフィリピンのスラムな情景。ただ一回のキスシーンに至るまでの、黄金色の海辺の長回し。そして、とことん台詞を省いて動きで涙させる稲刈りシーン。あ~んな場面が出てくるなんて、予測不可能ですよ。絶対、絶対に前半で「つまらん」と失望させるように計算してるでしょ~! やられたっすよ全く…。
あまりにアタリマエ的に描かれているけど、これはとてつもない告発映画なんじゃないのか…と、中盤以降は悲しさ混じりで鑑賞してました。日本人の、否定しようのない嫌な面が露骨に出てくる映画でもあります。大地康雄はこういうのを演じさせると神業級ですね。見てる間はそれほど気にならなかったのに、いまごろ重た~く効いてきてます。少なくともオイラはもう、以前と同じ気持ちで外人パブには行けなくなりましたよ(いやシャレじゃなく本当に)。
ストーリー展開自体の物凄さで点が上昇した気が強いですから、内容については詳しくコメントしない事にします。多くの人に予備知識なしで見てひっくり返ってほしい映画です。

最後に…『深呼吸の必要』の影響を受けなかったとは言わせませんぜ(ニヤリ)。「無言農作業映画」という妙なジャンルが生まれるかもしれない、という予感を孕んだ作品でもありました。あっちより語り口の誠実さが増してるしね。
●追記:あ、あと藤岡弘のキャスティングはサスガに濃すぎました…画面の端に立ってるだけで主役を食っちゃうのはどうかと思うっすぉ。富田靖子、ルビー・モレノはドはまり役でした。おかげで、アリス・ティクソンが登場するまでの流れがスムーズに受け入れられました。
エスねこさん [映画館(邦画)] 9点(2006-06-26 01:10:06)(笑:1票)
その他情報
作品のレビュー数 26件
作品の平均点 7.81点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
400.00%
513.85%
627.69%
7830.77%
8726.92%
9623.08%
1027.69%
作品の標準偏差 1.21
このレビューの偏差値 58.15
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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