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もしも、もしもですが、都市を丸々覆うほどの巨大な円盤がぼくらのちきゅうを攻めてきた時、そういう非常識なもんに立ち向かうことができるのは、この映画しかないのではないか。ここまで開けっぴろげに愛と勇気と「ちんこのおおきさ」を誇示してはばからないアメリカンな精神性を、私達は素直に羨まねばならない。舞台が日本だったら、宇宙人が攻めてくる理由探しから話が始まるはずだ。かつては『さらば宇宙戦艦ヤマト』という、本作とそっくりの大艦巨砲主義映画に拍手した私達は、一体いつからこうも他人の心が読めるようになってしまったんだろう。■楽しんだ者勝ちの本作だが、まともに批評するならば中盤が弱い。異星人の邪悪な心を知るのはなにもビル・ブルマン1人でなくてよいと思う。急にドラマの空間が閉じてしまうのが惜しい。しかし前半は、練られたモチーフが1つ1つ効果的で出来が良い。謎の信号が一斉攻撃のカウントダウンと分かる場面には、さすがにぞっとさせられる。しかも地球の人工衛星が勝手に使われていたんだから、ティム・バートンの火星人ほどではないが悪辣な奴らだ。終盤、巨大円盤に向かっていく飛行編隊の姿もなかなか爽快でいい。■巨大円盤に食われた役どころにはぴったりな大きさの3人の配役も、3人被らないキャラを発揮して好演している。特に、車の運転ができないジェフ・ゴールドブラムは、やはり一番おいしい役まわりだ。
【本橋哲郎】さん 6点(2004-03-06 07:59:14)
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