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《ネタバレ》 例えば自分の周りの誰かと腹わって話をしてみると、みんな普通にしてるように見えて結構深刻な悩みを抱えてたり、重い過去を背負ったりしてる。でも、それが繋がって一つのカタルシスを得られるなんて事は現実にはまず起こらない。みんな、それぞれの悩みや過去を時には立ち向かい、時には逃げたりして、各々自分で処理することになる。そーいう意味じゃ、この映画は意外とリアルやと思う。ここに描かれてるキャラはどれも深刻で重い過去があるが、現実にも重い話はゴロゴロしてるし、どんなにしょーもなくても、本人にとっては深刻な事って沢山ある。だから、俺はこのドラマ部分、結構、のめりこんだ。まるで友達の話を聞く感じで。んで、ニッチモサッチモいかなくなった時に、絶妙のタイミングで音楽とともにふりだすカエル。観てる俺らも登場人物達と同じ感覚で味わう神秘的な驚き(予想できんからね)、ここの演出にはゾクゾクきて一瞬泣きそうになった。感動とはちょっと違う、例えていうなら、知らない人達と一体になって合唱するライブの時の高揚感に似てるとゆーか、知らない人達と同時に大きな事件に遭遇して、奇妙な連帯感を味あう感覚に似てるとゆーか。実際、自分が何かに悩んでて、そこに大地震が起きて、悩みは一瞬、どっかに消えて、自分の心にリセットがかかる体験したことがあるけど、それに似た感じの感情が芽生えた。映画館で観たからってのもあるかもしれんけど(音とか、すごい迫力あって、ほんとカエルの雨を体感したって感じやった)。まー、カエルの雨やから、ちょっとわかりにくいんやけど、例えば、これが隕石なら、「ディープ・インパクト」に構成が似てたりもするんじゃないやろか。向こうはその後の生活が大変やけどねって、俺、映画の見方間違ってる?とにかく、この映画の本当の意味とか俺は理解できてないかもしれんけど、この映画は、観てる俺らにリアルな過去の重さをつきつけ、そして登場人物と同じ驚きの癒し(さらに観客には連帯感)を与えるという、あまり他に観たことない、よく出来た映画やと思う。 この先、あなたの人生に何が待ち受けてるのか、それはこの映画と同じように予想不可能。
【なにわ君】さん 10点(2004-07-16 22:35:35)(良:5票) (笑:1票)
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