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イヴの総て のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 イヴの総て
製作国
上映時間138分
劇場公開日 1951-09-21
ジャンルドラマ,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 ベティ・デイビスを初めて観たのは『痴人の愛』における鬼気迫る(という陳腐な表現がピッタリな)役作りでした。その印象が強烈に残っていただけに、今回のキャラはちょいと違うのでは…と先入観を持っていましたが…いやはや完璧にハマっていました。彼女の「眼の力」には、毎度のことながらゾッとさせられます(良い意味で)。射るようでもない、心を透かし見るようでもない、強烈な圧力をこちらに与えてくる「眼の力」は、今回も健在です。イヴについては、最初の登場場面から「こういう女って、同性から一番嫌われるタイプだよな~」と思いながら観ていました。(一見)かわいらしく、(一見)謙虚で、(一見)気が利いて、(一見)薄幸な感じで…まさにマーゴが言ったように、「鼻につく」んですよね、この手の人は。パーティの席上、マーゴがささいなことで癇癪を起こし、会がお開きになる場面がありますが、そんな時ですら自らを売り込むことを忘れないシーンでは、少なくない人が「うわー、ヤな女!」との思いを共有したことでしょう。その後、巧妙な立ち回りによって成り上がっていくプロセスでは、女性の持つイヤな側面をこれでもかと見せられます(これが男だとただのマヌケにみえるから不思議なもの)。逆にいえば、その演技たるや天晴哉、ということです。現代の三文メロドラマのように、愛憎劇やら恩讐やらをこねくり回した小賢しい筋立てよりも、こういうシンプルでストレートな創りの方が胸にきますね。たとえば、「平日午後1時半」的にドロドロしすぎたものだと、単なるギャグにしかならないわけで…。
アイアン・バタフライさん 8点(2004-03-22 09:00:51)
その他情報
作品のレビュー数 72件
作品の平均点 7.79点
作品の点数分布
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668.33%
71926.39%
82230.56%
91216.67%
10912.50%
作品の標準偏差 1.38
このレビューの偏差値 51.09
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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