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”共産主義には愛がない、だから支持できない。”
晩年、共産主義者とほぼ同じ理想を語っていたトルストイが盛んに言っていたこと(たしかドストエフスキーも)。 理論は、精緻であればあるほどその論理的一貫性を求め、自らの理論に当てはまらないものを排除しようとする。 おそらく、ポル・ポトは生真面目で立派な、普通の意味で 頭のいい男だったのだろう。しかし、絶望的に感覚が欠如していたに違いない。人にとって何より大切なのはこの”感覚”。 これが欠如している人間は、人との間に違和感を覚え、大いなる理論(あるいは身近な法律や慣習、子供なら先生の言ったこと)にすがり、それに当てはまらないものを排除しようとする。理論の化身に変わってしまうのだ。 共産主義に限らず、この映画が描いているような悲劇は、より小さな規模で今も日常生活で繰り返されている。 【綺羅☆KIRA】さん 7点(2004-02-12 22:29:05)
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