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ギルバート・グレイプ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ギルバート・グレイプ
製作国
上映時間117分
劇場公開日 1994-08-20
ジャンルドラマ,ラブストーリー,青春もの,小説の映画化
レビュー情報
生きていくうえでの痛みを乗り越えていくためには想像以上のパワーが必要になる。夫が自殺したら体重200キロを超えるまでバカ食いするのも当然だ。その重みで家が軋むのも、そこに住む家族の生活が歪むのも当然だ。今にも床が抜けそうになり、補強して何とか持ちこたえてる。  一番印象に残ったのはあの母親が留置場の息子を取り返しに行くために7年ぶりに外出する場面。彼女が外出して、ベッドで眠るために二階に登った辺りから、家族全体が回復し始めたように思う。彼女の死が家族にとって都合が良すぎる、と感じる人もいるだろうけど、もし彼女があの後生き続けたとしても、家族の足手まといにはならないようにそれなりの努力をしたと思う。あのとき彼女はすでにそれまでの彼女とは違っていたはずだから。ほんとうに家族を解放したのは彼女の死ではなくて、彼女の生への意志だったはずだ。  この映画はギルバートの心に背負った重荷を少しずつ捨てていき、歩いていけるくらい身軽になるまでを静かに描いたものなんだろう。終盤は冒頭をなぞるようなエピソードが多いが、それだけに確実に何かが変わったこと、それもいい方向に変わったことがわかる。死ぬために生きているような生活から、生きるために生きる生活へ。映画全体に、苦悩する登場人物たちをゆったりと見守るようなやさしい時間が流れていて、鑑賞中何度も泣きそうになった。
no oneさん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-07-05 13:20:06)(良:3票)
その他情報
作品のレビュー数 393件
作品の平均点 7.59点
作品の点数分布
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220.51%
361.53%
4112.80%
5225.60%
64511.45%
77920.10%
811629.52%
96616.79%
104611.70%
作品の標準偏差 1.62
このレビューの偏差値 51.57
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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