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《ネタバレ》 ヨーロッパの映画らしく静かで気品がある。しかし燃え盛るような熱いものも感じた。主人公はマリアンヌとエロイーズ、二人の女性。画家のマリアンヌはエロイーズの肖像画を描くことになる。これは現代で言うお見合い写真なのだが、エロイーズはそもそも結婚に後ろ向き。以前雇った画家には一切顔を見せなかったという。その轍を踏まぬため、正体を明かさず、散歩のときなどによく観察して描くよう、エロイーズの母から言われている。ここから二人の関係が始まる。肖像画を描くためにエロイーズを目に焼き付けていくマリアンヌ、そして彼女の視線を感じ続けるエロイーズ。モデルを引き受けてからは互いにそのような状態になり、二人を結び付ける。良いキスシーンがある映画は良い映画だ(テキトー)。ラストシーン、エロイーズはマリアンヌを決して見ない。一方、自分が見られていることは分かっている。エロイーズは涙を流しながらも最後は笑うのだ。それぞれの道を歩んでも、あの日々の記憶が消えることはない。切なくも美しい映画であった。
【リーム555】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2021-10-11 23:39:21)
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