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《ネタバレ》 和製サイレント映画を初めて観た。1932年当時の子供たちの日常がいきいきと描かれていて楽しく、興味深い(あの妙な遊びは本当に流行ってたのかな?)。主人公兄弟は「父は偉い」と信じていたが、ある日、職場を映した活動写真でペコペコする父の姿を見て失望する。思わずその場から飛び出した二人のとぼとぼ歩きが何とも印象的。家庭では威厳のある父親がいわゆる「変顔」で笑いを取っていれば、そりゃショックだろうけど、それもいつの日か必ず理解できるようになるし、そんな未来を想像するとまた笑みがこぼれてくる。そして父、母の優しさ。何を言われても(お尻ぺんぺんくらいはするけど)二人を温かく見守る姿は泣ける。そして翌朝の清々しさったら無い。家族の素晴らしさ、子供の成長、友達との仲直り、そして日本人の礼儀正しさかな。斎藤達雄、吉川満子の表情演技の素晴らしさにも触れないといけないな~。とにかくさすが名作、大傑作ですよ。唯一の不満といえば、どういう訳か後世に作られた音声が被せてあった事だけど、これは放送局の問題で作品自体に罪は無いので満点としたい。
【リーム555】さん [CS・衛星(邦画)] 10点(2013-02-14 17:04:24)
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