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《ネタバレ》 緒形拳と岩下志麻の熱演が、作品に深みと臨場感とリアルさを生んでいる。
もし下手な役者が演じたら、彼らに対して、これほどまで不快な気分を抱かないだろう。 観客の心に何とも言えない感情を与えているので、本作は評価されてもよい作品だ。 子どもの世話は一切行わないにも関わらず、身元を消すためにタグを切ることなどには熱心なお梅の姿はなかなかのものだ。 宗吉自身、幼少時代に虐げられていたので、そういう子どもの気持ちが分かるのではないだろうか。 それでもなおそういう行動に出なくてはいけないほど、追い詰められていたのは感情的に理解できるが、何か他に彼なりの途がなかったものかと思わざるを得ない。 生きていてホッとしたというようなセリフがあったと思うが、それだけが救いである。 子どもを持っている人、これから子どもを持つ人には特に見てもらいたい作品だ。 時代は全く違うが、描かれているテーマは普遍的なものである。 子どもは父親の苦労などを知っているのだろうか、父親を庇う姿は感動的でもある。 子どもは子どもながらに、色々と感じ取って考えているのかもしれない。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(邦画)] 7点(2010-12-28 23:31:02)(良:1票)
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