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ヴェンダースのロード・ムービー3部作の中で唯一のカラー映画。しかし、3部作の中では1番暗い作品で全体的に寂寥感漂う映像なのが印象的。ゲーテの『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』を下敷きにしているとはいえ、自由な脚色をされた本作はむしろ原作とは全くの別物になっている。登場人物はどれも個性的で象徴的。むしろ、彼らが一人ずつ去っていく様子にこそ芸術の退廃などを見い出す事ができた。ラストを見るとやはり現代では昔のような自分探しのたびなど出来ないのではないかと思わされる。ちなみに役者の中ではこれがデビュー作だというナスターシャ・キンスキーが異彩を放っていた。このままクリスティーナ・リッチのようにミステリアスなキャラを追求しても良かったかもしれない。
【マイカルシネマ】さん [DVD(字幕)] 8点(2006-03-16 13:39:49)
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