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《ネタバレ》 見終わって本当にさわやかな気分になれる映画。監督は何かしらの問題を抱える主人公が自分の居場所を見つける、というプロットの作品が多いが、それはこの映画にも当てはまる。ジュリエット・ルイスの登場から次第にギルバートが外の世界に関心を覚えていく描写がうまく、とくにケーキをアーニーに食べられてしまったときの彼の行動は、初めて行ったスーパーで買ったケーキが彼の外の世界への第一歩を象徴しているものだったからではないだろうか。他にも前半でいろんな事件が起きるが、後半の展開を見ているとそれらの「小道具」がうまく問題解決に使われていって本当に脚本に隙がない。強いて言えば、バーガー・チェーンのエピソードが不要だったぐらい。実際、不倫関係にあった女性との仲は解消され、母親もベッドで眠りに付く事ができ、ラストでアーニーとともに旅立っていった。ラストで家を燃やすシーンがあったが、ギルバートが自由になるためにはやはり邪魔だったのだろう(似たようなシーンが「シッピング・ニュース」にもある)。ラストの爽快感はこういった全てが片付いた状態によるものだろう。ハルストレム監督が毎回優れた脚本を選び出せるのはやはりすごいことだと思う。
【マイカルシネマ】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2005-03-18 17:50:57)
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