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日本沈没(2006) のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 日本沈没(2006)
製作国
上映時間135分
劇場公開日 2006-07-15
ジャンルドラマ,サスペンス,SF,パニックもの,特撮もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 まず、映像面。SFXはかなりレベルが高い。完全に旧作を超えている。
ただし、「視点」が惜しい。新作の視点は、全てが怪獣目線なのだ。
巨大建造物が壊れる迫力は凄まじいものがあるんだけども、人間の視点での恐怖感はない。
観客は、特等席から巨大建造物が壊れる様を見学しているような感じであって、
日本沈没という未曾有の大惨事を体験しているという感じにはならない。
だから、怖くないのである。

次に、ドラマとストーリーだが、これはもう旧作の圧勝。
新作は、旧作の足元にも及ばない。

第一に、主役カップルがダメダメ。

今の時代に藤岡弘のような暑苦しくて濃い若者は、画面に登場するだけで笑われてしまうかもしれないが、
だからといって、クサナギくんのような、やる気があるんだかないんだかわからない若者にはかえって共感できない。
で、この主役は、ラストだけは主役らしく頑張るのだが、その前は、何を感じ、何を思い、何を考えているのかが、全くわからない。
イギリスの会社からオファーがきたから、別にいいや、なのである。
日本が沈没してしまうことに対し、なーんの思いいれも無い。
なんだ、こりゃ。宇宙人だろ、おまえ。
同じ人類だとしても、日本人じゃねーわな。

ヒロインから「抱いて」といわれて、泣き始めるわけのわからんシーンもあるが←結局、抱かないしw
(と、ここまで書いて思ったのだが、もしかして、監督は電車男みたいな駄目人間が日本を救う話にしたかったのかな? いやいや、電車男はあれでも酔漢からエルメスを救おうと立ち上がるだけの男気はあった。ん? すると、クサナギくんは電車男以下じゃん‥‥)

で、私が一番「あーあ」とガックリきてしまったのが、
旧作では小林桂樹が演じ、新作ではトヨエツが演ずる田所博士だ。
旧作の田所博士を見ていると、最初は全く共感なんかできない。
しかし、田所博士の狂気と表裏一体となった天才性でしか、日本人を一人でも多く救う手はないのだと、観客は時を追うごとに知ることになる。
さて、新作のトヨエツだが‥‥
天才っていうよりもさ、ただの礼儀やお行儀が悪い素行不良中年でしかないんだよな。
一言で言ってしまえば、トヨエツには「品が無い」のだ。
なんだって、もっとベテランにやらせなかったのかねえ?
伊達邦彦さん [映画館(邦画)] 1点(2010-01-10 18:29:12)
その他情報
作品のレビュー数 141件
作品の平均点 3.99点
作品の点数分布
064.26%
1107.09%
2107.09%
33927.66%
42316.31%
52517.73%
6117.80%
785.67%
853.55%
932.13%
1010.71%
作品の標準偏差 2.06
このレビューの偏差値 42.93
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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