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《ネタバレ》 トム・ハーディ演じるさえない負け組男エディと同じく異端の宇宙人ヴェノムの寄生獣的バディもののやりとりの数々は楽しかったです。個人的にはヒーロー誕生譚がけっこう好きなので、実はヴェノムとの共生関係が始まるまでがとても楽しかった。自分の体の異変に気づき、恐怖し、でもそれを受け入れていく過程はもどかしいけれど、そのなかで築かれるヴェノムとの関係が微笑ましく、中盤にかけてはかなり好きな映画でした。ただ、そのほかは残念なことのほうが目立ちました。まず「ダークヒーロー」に見えないところ。動物を生で食べちゃうことくらいしか悪役っぽさがなく、ヴェノムもあっさりエディや人間の味方になってしまう。バディものコメディであっても「最後にこいつは裏切って自分を乗っ取るかもしれない」緊張感はやっぱり必要。むしろペット的なかわいさを強調するような描き方(子犬に取り憑くあたりは特に)には違和感多し。「悪役」なのに「悪くない」映画の系譜にまた1本追加されたという感じです。それから、生ぬるい描写。『デッドプール』があれだけできたのに・・・。むしろディズニー系マーベル作品ではできない踏み込んだ描写が、この作品にはできなかったものか・・・。結局、後半は、平板なアクションが続き、平凡なラストに着地してしまいました。この路線で行くんだったら、続編はあまり期待できないか。
【ころりさん】さん [CS・衛星(字幕なし「原語」)] 5点(2019-06-04 22:52:59)
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