| 作品情報
レビュー情報
《ネタバレ》 なんだか久しぶりの文芸映画。公開時の評判がとにかく高かったので、配信にて期待値高めで鑑賞。ところが、文芸系のテンポに体がついていかず、1回目の鑑賞は前半で熟睡してしまい、中断。気を取り直しての2回目は通してみました。公開から3年たっているとはいえ、たった3年のあいだでも同性愛に対する見方も、そうした作品を見る側の視線も変わったのかなというのが最初に頭をよぎる。自分自身、この映画の「愛のかたち」をなにか「特別」「特殊」なものだという感覚がないまま、ふつうの恋愛映画として見てました。そして、それはたぶん、作者のねらいでもあるのだと思います。静かで疑念に満ちた始まり、燃えるような愛、そしてあまりにあっけない幕切れ、それでも忘れられない日々。定番といっていいプロットを彩るのは、こりに凝った音楽の使い方とか、隠喩ありまくりの画の数々とか、ささやくような台詞のあいだの長〜い間とか、とにかくてんこ盛りの技巧の数々。セリーヌ・シアマ監督がただものではないことがビンビン伝わる。ただ、本作は、それがちょっと目についてしまうというか、音楽が鳴る場面とか、長回しとか、自分の感情が持って行かれる前にまず技術のほうに関心してしまうのだよねー。これはもしかしたら劇場で見たら違ったかな。それでもやっぱりあのラストの長回しの画は凄いです。必見の映画であることは間違いないです。
【ころりさん】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-12-16 17:09:19)
その他情報
|
© 1997 JTNEWS |