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《ネタバレ》 実質的なジブリ第1作(正確にはジブリ設立前)…という意味で記念碑的な作品ではあるけれど、やはりこれを映画化するのはちょっと無理があったのかなあ、という気がします。神話的な魅力はありますが、世界観があまりにも壮大すぎて、これを見ただけでは物語の構造が理解できないし、唐突なハッピーエンドにも置いてけぼりを喰らいます。腐海の下に清浄な世界が存在することの意味も分からないし、出てきたとたんに溶け落ちてしまう巨神兵が何だったのかも分からないし、瘴気に汚染された森と谷がどうなったのかも分からないし、戦争が終結したのかどうかも分からない。
数十年ぶりに観ましたが「よく分からない」という印象は同じです。今回はテレビの字幕付きで見たけれど、初見のときは音声だけだったので、なおさら理解するのが困難だったと思う。 やはり、これは原作への入り口なのでしょう。この映画だけで満足できてしまう人は、映画どまりでもいいのだろうけれど、映画に納得しきれない人は、原作を読んで、さらに深く苦悩させられるわけですね(笑)。 ちなみに、あらためて観てみると、作風がかなり「コナン」っぽいなと思いました。終末的な世界観も、風景や町並みも、メカニックも、人物造形も、ヒロインを含めて女性のバストが大きいところなども「コナン」っぽいし、久石譲なのに電子音楽が入ってくるところも「コナン」っぽいです。 それにしても、のちのエヴァvs使徒の物語を考えると、ここで庵野秀明が巨神兵を描いたのは運命的だったのですね。ナウシカの物語とエヴァの物語は隣り合っているように思えてきます。エヴァってのは、ある意味「ナウシカ外伝」もしくは「シン・ナウシカ」なのでしょうね…。 【まいか】さん [地上波(邦画)] 8点(2023-07-08 18:52:51)
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