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黒澤の中でわたしのベスト。そもそもわたしはクロサワの時代劇よりも現代劇のほうが断然、好き。話は単純だし、思いっきり勧善懲悪的なんだけど、そんなことはどうでもいい。この強引さこそ、クロサワの魅力。そして「皮膚感覚」にうったえてくる表現力の圧倒的強さ。『野良犬』の蒸し暑さも、この最初のシーンの野戦病院の砂ボコリと息苦しさも、皮膚をとおして感覚に迫ってくる。それから、クロサワ映画では、物語を強引に形づくる登場人物の顔立ちや輪郭がすごく強いです。三船敏郎の顔も、志村喬の顔も、まるで鉛筆でくっきり描いたみたいに線が強い。関係ないけど、『生きる』のときの志村喬の顔なんて、ほとんど手塚治虫のマンガみたいだったし(~~;; 。
【まいか】さん 9点(2004-03-19 14:50:32)(良:1票)
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