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《ネタバレ》 GYAOの無料動画で視聴。「25日・最初の日」「ケルジェネツの戦い」「キツネとウサギ」「アオサギとツル」「霧の中のハリネズミ」「話の話」の6本。とくに最後に2本には、まるで自分自身の体験だったかのような強烈な既視感。不安や焦りをともなったノスタルジー。もしかしたら昔どこかで観たことがあるのかしらと疑ってしまう。
「話の話」は、一見すると脈絡のないイメージの連なりのようでありながら、何度か見ていると内在している物語が見えてくる。赤ん坊をあやす子守歌。端っこに寝ていたら子供のオオカミが脇腹をつかまえて森へ連れて行ってしまう。そんな子供の狼がいつしか主人公になって、子供の視点から大人たちの世界を巡っていく。 大きな牛と縄跳びをした時間が終わるように、木の上でカラスと林檎を食べた時間も終わってしまう。旅人が海辺を去り、漁師の父が海へ出ていったように、母とベンチで話し込んだ父も見知らぬ場所へ行ってしまう。エンジンを噴き上げる自動車。木の葉を吹き飛ばす列車。戦争で引き裂かれる男女。 現在のアパートに残っているのは、足踏みミシンのブランコと、焼け焦げた木の枯葉と、茎の生えたジャガイモ。風に巻き上げられてくるまったテーブルクロスのように、テーブルから盗み出した詩人の譜面もくるまって赤ん坊に変わる。海岸で詩人と猫が書いていたのが、ほかならぬ自分の子守歌だったのかもしれない。 【まいか】さん [インターネット(字幕)] 7点(2022-07-01 17:26:11)
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