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《ネタバレ》 不安と安定の繰り返しが、乾いた情景とテンポで語られる映画。
こういう同テンポの繰り返しって一種の高揚感や緊張感を孕みますね。 しかし、高揚や緊張と相対する弛緩をキャラクターは内包しています。 そこに印象の「ズレ」が出現し、客体に浮遊感を持たせたまま、とんでもなく美しい写真と音楽と共に物語は進行して行きます。 一往に孤立した不安を抱える主人公達は、刑務所の中でひたすらに安心を求めます。 しかし人間懐疑的な彼らがそう簡単に同調出来るはずはありません。 彼らの不安を解消できる術はただひとつ。 自分の隣に自分以外の人間がただ居ること。 上辺だけの言葉もカードゲームも、すべて他人を意識するための手段にすぎません。 周りに人が居る安心と孤立による不安。 コミュニケーションにおいても同様です。 意見の同調とすれ違い。 相互関係の繰り返しが幾度も映し出されます。 しかし、そんなご都合主義的な危なっかしい人間関係のなかに、時々本当に解り合えたかの様な瞬間(シーン)があるのです。 そんなシーンを観ると、なんとなく観ているこちらまでニンマリしてしまいます。 美しいなぁ・・・と思ってしまいます。 この映画には名シーンが存在しています。 >>↑最近観直して、屁理屈抜きにやっぱりいい!と思い直したので、10点改め。 【トムトム】さん [ビデオ(字幕)] 10点(2004-11-12 04:04:49)
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