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J・アーヴィングは、ハルストレム監督について、自分と同じ世界観を持つ、と言ったという。だから、この映画を「サイダーハウスルール」の延長上に見る人は少なくない。でも僕は、この映画を見て、アーヴィングとハルストレムはやっぱし違うんじゃないか、と感じた。、、、、、例えば、ガープは父は必要ではないという母親の考えに、自分の経験を通じて自分の考えで最後にたどり着く。同じようにホーマーは、堕胎は悪だとずっと考えていたけど、それもやむを得ないというラーチ先生の考えに、自分の経験を経てたどり着く。アーヴィング的世界は、多様なものを優しく包み込んで成立し、決して誰かの考えを無理に折伏しようとなどしないし、何が良くて何が悪いのかということを断言したりしない。、、、、、この映画ではどうだろう。、、、、村人達は古い因習に囚われ、自由を失った悪い状態と描かれてはいないだろうか。そして、その因習から逃れることが彼らにとって幸せなのだというふうに。さらに、それから解放され、ほらやっぱり幸せでしょ、という風に。、、、つまりハルストレムは、この映画で「自由の宣教師」となってしまっているように僕には思えた。だから、僕はこの映画は評価しない。
【王の七つの森】さん 5点(2005-03-01 12:31:33)(良:1票)
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