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自転車泥棒 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 自転車泥棒
製作国
上映時間93分
ジャンルドラマ,モノクロ映画
レビュー情報
《ネタバレ》 街の廃れた感じ、質屋のシーツのストックから、この時代がいかに貧しかったのかがわかります。
冒頭で職安の係員が主人公の名前を呼んだときに後ろの方で地べたに座っている主人公を捉えるショットがありますが、その背後に映っている更地の何と多いこと。わずかに建っている建物も相当古い感じで、戦後間もない時代を思わせますし、また自転車一台買うにも身を削らないと買えないという貧困ぶり。しかも、質屋の倉庫に山積みになっているシーツを見るに、このような経済事情の人は主人公一人ではないことも見て取れるでしょう。
自分が好きなのは、教会で大勢の人が祈りを捧げるシーンだとか、子供と一緒に食事をするシーンなんですが、ここはイタリアの日常が出ていて結構好きなシーンです。
最後に主人公が自暴自棄になって自転車を盗んでしまい逃げるシーンは、必死になって逃げる自転車のスピード感やそれを捕まえようと追いかけ回す人々の多さからくる臨場感がとてもスリリングなシーンになっていて、それまでの市井の人たちを描いていたゆったり感とのギャップもあって、非常に見応えのあるシーンで良かったと思いました。
また、イタリア人って「うちの息子はローマで一番の働き者」とか「うちのママのパスタは世界一」とか言ったりして、母子愛がかなり強い国民性らしいのですが、そんなシーンもちゃんと出ていたりして、いろいろと面白かったです。
もっつぁれらさん [映画館(字幕)] 7点(2011-05-28 14:58:29)
その他情報
作品のレビュー数 121件
作品の平均点 7.44点
作品の点数分布
010.83%
100.00%
200.00%
310.83%
421.65%
586.61%
62117.36%
72923.97%
82722.31%
91613.22%
101613.22%
作品の標準偏差 1.70
このレビューの偏差値 48.48
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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