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ディア・ハンター のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ディア・ハンター
製作国
上映時間183分
劇場公開日 1979-03-17
ジャンルドラマ,戦争もの,青春もの
レビュー情報
《ネタバレ》 よく問題とされるアジア人の描写については、それほど気になりませんでした。ベトナム戦争は舞台に過ぎず、本作が扱っているのは戦争がいかに人を壊すものであるかというより普遍的なテーマであって、アジア人を悪く描くために作られた作品でないことは十分に読み取れるからです。。。にも関わらずきびし目の点数を付けたのは、ドラマがいまいち心に入ってこなかったため。まず、役者に問題ありと思いました。地方に暮らす普通の若者たちを主人公としつつも、それを演じているのがデ・ニーロにストリープですからね。どう見ても普通の若者ではありません。シリアスな後半では彼らの演技力が如何なく発揮されるものの、前半のバカ騒ぎでは「普通の若者を演じてますよ」という取って付けたような感じがしました。ルックスに幼さを残していたウォーケンはセーフ、残りは全員アウトでしょう。30代半ばを中心とする俳優達の年齢はキャラクター達に合っておらず、この内容であれば20代の役者を使うべきだったと思います。本作は前半のバカ騒ぎに合った人選をすべきだったのであり、後半を演じられるか否かで俳優を決めてしまったことは誤りだったと言えます。。。次に、本作のキーだったニックの行動があまりに突飛で、私の理解が追いつきませんでした。なぜ、ロシアン・ルーレットのプレイヤーとなったのか。なぜ、マイケルが迎えに来たにも関わらずロシアン・ルーレットを止めなかったのか。「戦争で心を壊したから」ということは分かります。ただし細かい原因を読み取れなかったので、自殺願望を掻き立てるまでに彼を追い詰めたものとは一体何だったのかがよくわかりません。私は、戦場に仲間を置き去りにした罪悪感のためかと思っていたのですが、だったら迎えに来たマイケルの前で死ぬ理由がわからなくなります。戦争により人格が完全に変わってしまい、故郷には戻れない人間となってしまった。だから戦争の終わりとともに命を絶ったとも解釈できます。しかし、そうした背景を匂わせる描写が本編中にほとんどないため、こちらもスッキリしません。前半の日常の光景は長い時間をかけてじっくり描いたのですから、こうした狂気の部分も丁寧に描いて欲しかったです。
ザ・チャンバラさん [レーザーディスク(字幕)] 4点(2010-06-26 20:48:38)(良:1票)
その他情報
作品のレビュー数 191件
作品の平均点 7.29点
作品の点数分布
031.57%
100.00%
210.52%
363.14%
4115.76%
5178.90%
6199.95%
73317.28%
83518.32%
94121.47%
102513.09%
作品の標準偏差 2.12
このレビューの偏差値 42.70
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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