タイトル名	グランド・イリュージョン
製作国	仏,米
上映時間	115分
劇場公開日	2013-10-25
ジャンル	サスペンス,シリーズもの,犯罪もの

ルイ・レテリエの流れるような演出は相変わらず素晴らしく、勢いのある作品には仕上がっているのですが、お話の方はイマイチでした。ある事象が起こる→「実は○○は××でした」という種明かしをする、これを３度も繰り返すので、正直飽きてきます。主人公達がマジシャンであるのを口実に何でもありが許された見せ場にはまるで緊張感が宿っていないし、各自の特技を活かした見せ場が作られていないために、集団アクションとしての面白さも生み出せていません。さらには、大オチは意外性を狙いすぎて、かえって月並みなものになってしまっています。黒幕の目的は逆恨みにも程があって、かえって小粒感が漂ってるし。そんなことに高い能力と何十年もの歳月を費やすくらいなら、もっと前向きに生きればよかったのにと呆れてしまいました。。。
そもそもの問題として、映画においてマジックを見せるという基本コンセプト自体に問題があったと思います。マジックとは、マジシャンと観客とのガチンコ勝負の娯楽。あらゆるものを見逃さんとする観客の目をいかに掻い潜るかという点に最大の面白さがあるのです。他方、いくらでもカットを割れるし、必要ならばVFXも使える映画という媒体でマジックを見せられて、我々は何に驚けばいいのでしょうか。冒頭の脱出マジックで登場したピラニアが、明らかにCGだった時点で脱力してしまいました。

作品のレビュー数	65件
作品の平均点	5.66点
作品の点数分布	0 1 1.54％ 1 0 0.00％ 2 0 0.00％ 3 1 1.54％ 4 13 20.00％ 5 11 16.92％ 6 22 33.85％ 7 12 18.46％ 8 4 6.15％ 9 0 0.00％ 10 1 1.54％
作品の標準偏差	1.49
このレビューの偏差値	42.53 ※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値