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ローン・サバイバー のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ローン・サバイバー
製作国
上映時間121分
劇場公開日 2014-03-21
ジャンルアクション,戦争もの,実話もの,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 海兵隊のかっこよさ、勇敢さを称える一方で、対するタリバンは地元住民からも嫌われる絶対悪として描かれているという、今時珍しいほどのアメリカ万歳映画でした。アフガン紛争開始から10年以上経つにも関わらず、いまだにタリバンが勢力を維持できているという事実こそが、彼らにも地元民からの一定の支持があることの証明になっているわけですが、そんな理屈などハリウッドの人々には大した問題ではなかったようです。『猿の惑星/新世紀』のような含蓄に富んだ戦争映画が作られる一方で、本作のような脳筋映画が堂々と作り出されているという点に、ハリウッドの幅広さを感じました。。。
ただし、政治的にはマズイ姿勢であっても、アクション映画としてはあながち間違っていないという点が、本作の面白いところ。中立性に配慮した戦争映画というものはかなりの確率でつまらなくなるのですが、一方で勧善懲悪という単純な図式にまで落とし込まれた本作には、どストレートな興奮が宿っています。この物語を彩るビジュアルの迫力も素晴らしく、アレな監督として知られていたピーター・バーグが、本作ではとんでもない実力を披露しています。戦闘シーンの迫力、見せ場としての面白さ、「実際の戦争はこんな風だったんだろう」と観客に信じ込ませるだけの説得力、そのすべてにおいて満点に近い見せ場を作り出せており、近代戦を描いた映画としては、『ブラックホーク・ダウン』に比肩するほどの完成度だと言えます。。。
俳優陣は、ベン・フォスターとエミール・ハーシュがほぼ完璧に役柄にハマっていた一方で、テイラー・キッチュの空気ぶりと、ウォルバーグの浮きっぷりが気になりました。キッチュは部隊のリーダー役であり、戦闘の発端となる羊飼いの処遇についての決断を下したり、戦闘開始後には自己犠牲を買って出たりと、なかなか美味しいパートを担っているのですが、にも関わらず退場後には物凄い勢いでその存在を忘れてしまいます。ウォルバーグは、単純に歳食いすぎで違和感しかありませんでした。リーダー役かと思っていたら、まさかの平隊員役。俳優としてのキャリアが違いすぎるフォスターやハーシュとバカ話をしている様がとても不自然でした。あと、『ブラックホーク・ダウン』でもシールズ隊員をやっていたエリック・バナが、本作では作戦責任者役で出ており、「この人も出世したんだなぁ」としみじみしました。
ザ・チャンバラさん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2014-09-29 00:00:39)
その他情報
作品のレビュー数 52件
作品の平均点 6.85点
作品の点数分布
000.00%
100.00%
200.00%
300.00%
423.85%
5713.46%
6917.31%
71834.62%
81325.00%
911.92%
1023.85%
作品の標準偏差 1.31
このレビューの偏差値 50.90
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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