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当初よりフランチャイズ化を目論んで作られた作品であるため一本の娯楽作としては過剰なほど設定や伏線が多く、大して難しくないはずの物語がゴチャゴチャしすぎているために直感的な面白さを感じづらくなっています。また、宇宙規模の物語ながら、すぐにワープ移動してしまうために舞台の広さを実感できず、基本設定とは裏腹にこじんまりとした印象を受けました。肝心の物語にしても、スペースオペラの皮を被りながらも、その実態は金や相続の問題というギャップに面白みを感じるべきだったのでしょうが、そこも、それほど面白くありません。総じて、ディズニーが『ジョン・カーター』でやらかしたのと同じ失敗をしています。
ただし、ウォシャウスキー姉弟の作品だけあって美術やVFXの作り込みはハンパではないし、ギリギリで救援が駆けつける際のタイミングの取り方もよく、娯楽映画としては一定の水準に達しています。シリーズ化を見越していただけあって主要登場人物はほとんど死なず、鑑賞後の印象もスカっと爽やか。チャニング・テイタムとショーン・ビーンはカッコいいし、ゴチャゴチャした物語はこの際無視し、悪い奴からお姫様を救い出す冒険談と割り切って鑑賞すれば、それなりに見られる映画にはなっています。 【ザ・チャンバラ】さん [ブルーレイ(吹替)] 6点(2015-08-29 00:06:05)
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