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マトリックス リローデッド のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 マトリックス リローデッド
製作国
上映時間138分
劇場公開日 2003-06-07
ジャンルアクション,サスペンス,SF,カンフー,シリーズもの,ネットもの
レビュー情報
ウォシャウスキー兄弟は映画学科の名門大学を中退した後に大工などをしながら脚本家業を開始し、社会に対する憤りの中で執筆したのが「マトリックス」でした。そのため第一作は「社会のルールに黙って従っている我々は、自分の人生を生きていると言えるのか?」という主張が中心の作品であってマトリックスやザイオンはメタファーに過ぎず、兄弟も世界の全体像についてはっきりとしたビジョンを持っていなかったようです。しかし、一転して続編の本作では世界観の深化が要求されており、後付けで未来世界を構築せねばならなくなった兄弟の苦労が見てとれます。ザイオンは第一作で「伝説の都市」と言われていたほど凄いものではなかったし、洞窟でのレイブシーンなどは正直言って趣味が悪いです。マトリックスについて語るセリフは一度の鑑賞では理解できないほど意味不明で、世界観の脆弱さをセリフの分かりづらさで隠そうとしているように思えます。そんなこんなで苦しい続編となっているのですが、私は本作について悪い印象は持っていません。本作はテーマが良く、前作のテーマが「選択」であれば、続編のテーマは「理由・目的」。マトリックスのような代物はなぜ存在しているのか?ネオは救世主を名乗っているが、何のための救世主なのか?第一作における選択の先にあるものが問われる内容となっています。そしてネオが救世主としての自己の存在やマトリックスの目的を追求した結果得た答えは衝撃的で、救世主もザイオンもマトリックスの延長であり、ネオの登場も機械によって企画されていたものであることが明かされます(こんな美味しい展開を、わかりづらいセリフで説明してしまったのが残念)。機械は、ランダムな動きをする人間心理を完璧には理解することができず、そのためマトリックスには一定の例外が発生してしまう。その受け皿がザイオンであり、例外となった人間達の希望が反映されるのが救世主である。機械がその救世主を分析することで、より高度なマトリックスを作ることが出来るという仕組みのようです。第一作からは想像もつかなかった展開へとなだれ込むクライマックスには、かなり興奮させられました。また、ビジュアル面が圧倒的に強化されていることも本作の魅力で、カンフーやワイヤーワークはかなり改善されています。最大の見せ場であるカーチェイスの派手さは他に類を見ないほどで、この場面は何度見ても飽きません。
ザ・チャンバラさん [ブルーレイ(吹替)] 7点(2004-08-16 23:18:41)(良:2票)
その他情報
作品のレビュー数 651件
作品の平均点 5.89点
作品の点数分布
0111.69%
1132.00%
2375.68%
3375.68%
4659.98%
59013.82%
612318.89%
712519.20%
87010.75%
9467.07%
10345.22%
作品の標準偏差 2.27
このレビューの偏差値 52.15
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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