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サラマンダー のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 サラマンダー
製作国米,英
上映時間103分
劇場公開日 2003-05-17
ジャンルアクション,サスペンス,SF,パニックもの,モンスター映画
レビュー情報
《ネタバレ》 マッドマックス2みたいな世界で凶悪ドラゴンと軍隊が戦うという男子の大好物が詰まった奇跡的なコンセプト、「reign of fire(炎の統治)」という尋常じゃなくかっこいい原題、主演はクリスチャン・ベール、製作開始がアナウンスされてから、これほど見たいと思った映画は他にありません。しかも、全米公開から日本公開までに相当な期間があり、その間に期待はさらに膨らみました。そうしていよいよ劇場に足を運んだところ、これが驚異的につまらなくてずっこけそうになりました。大好きなジャンルなので好意的な目で鑑賞していたのですが、それでもこのつまらなさには勝てませんでした。。。本作の最大の敗因は、力の序列がデタラメだったことにあります。マシュー・マコノヒー率いるケンタッキー義勇軍は出会うドラゴンを片っ端から退治しながらイギリスに上陸してきたという設定なのですが、その割に一頭の雄ドラゴンによって呆気なく壊滅させられるし、その雄ドラゴンはほとんど素手の3人組によって意外と簡単に倒されるし、そもそもドラゴン達は地球を滅亡寸前にまで追い込むほど強力には見えないしと、設定と描写がまったく噛み合っていません。これについては脚本上の不備というよりも、監督にセンスがなかったことが原因だったと思います。雄ドラゴンの描写を例に挙げると、雄ドラゴンは通常のドラゴンの数倍もの巨体という設定であり、その巨大さ・強力さを示す描写は初登場時に示すのが常套手段です。「なんだ、あのバカでかいのは!」という煽りのセリフと共に登場し、圧倒的な火力でケンタッキー義勇軍を壊滅させるという演出がなされるべきなのですが、本作では初登場時に「こいつは特別強い」ということを示す演出が入らないために、ラスボスとしての存在感をアピールしきれていません。そのため、壊滅するケンタッキー義勇軍が弱く見えるという事態に陥っているのですが、本来は「あれほど強いケンタッキー義勇軍がなす術もなく全滅するとは」という描写でなければならなかったのです。。。VFXはよく頑張っているし、エイドリアン・ビドルによるカメラワークは相変わらず素晴らしく、破滅を象徴するようなドラゴンのデザインも秀逸、役者も悪くないので、監督の無能を原因とするこの出来は本当にもったいないと思います。
ザ・チャンバラさん [映画館(字幕)] 4点(2010-09-16 22:36:29)
その他情報
作品のレビュー数 119件
作品の平均点 4.59点
作品の点数分布
010.84%
132.52%
243.36%
33025.21%
42117.65%
52420.17%
61815.13%
7119.24%
875.88%
900.00%
1000.00%
作品の標準偏差 1.73
このレビューの偏差値 48.03
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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