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青い車 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 青い車
製作国
上映時間90分
劇場公開日 2004-11-20
ジャンルドラマ,青春もの,漫画の映画化
レビュー情報
この映画はある意味で救われない。すべての登場人物は、この映画の中ではっきりとは何も得ることはなく、ただひたすらはっきりと失い続けていく。原作漫画を読んだことはないが、漫画が原作であるにもかかわらず、非日常的な来事もなければ、キャラクターの濃い人間もでてこない。普通の人間が、普通に生きていて、普通にいろんなことを失っていく話だ。でも、ある意味でこの映画は救われている。生きるということが失い続けることとほとんど同義に等しいと知った人間は、ある意味で救われるしかない。それは、無言で抱き合うARATAと宮崎あおいを見つめるカメラの距離感や、恋人と妹の関係に気づいた麻生久美子の淡々とした態度が、一種の「愛」のように思えることと一緒かもしれない。すべてが淡々と流れていることを救われているとみなすなんてことはすこし悲しいことではあるけれど、曽我部恵一の音楽が放つ軽妙な「希望」というスパイスがこの映画の視界をすこし明るくしている。だからなんだかんだでバランスが取れている気にさせられるのだ。
wunderlichさん [DVD(字幕)] 7点(2007-01-14 01:57:26)
その他情報
作品のレビュー数 29件
作品の平均点 5.14点
作品の点数分布
000.00%
113.45%
226.90%
3413.79%
4310.34%
5931.03%
626.90%
7413.79%
813.45%
9310.34%
1000.00%
作品の標準偏差 2.10
このレビューの偏差値 54.24
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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