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うん。なんだろう。この映画は、細かすぎる。あらゆる形態とメタファーへの執着度は、小栗康平にも通じる、アンチ科学的世界観の先鋭さゆえか。究極的に主観的な視線の持ち方の先に客観性を見い出せる?というゲーテ的な知性の祈りがこめられている。金魚をミキサーに入れた時点で観客の惨事への想像力を喚起させる方法や、新谷とミヤコの手が結びつくシーンとか、行定監督の卓越した感覚だけで、十分に見せてくれる。でも少し疑問なのが、そういったカメラの視線が含んでいる繊細な配慮にたいし、描かれる人間がとても極端にしか描かれていないこと。おそらく登場人物の性格は一言で表現できてしまうだろう。しかし、3人という登場人物の数が個々人の極端さをカバーしているともいえるだろうか。あと、性的な描写の意義がよく分からなかったのでこの点数。そこまで何かを渇望する動機が分からない。
【wunderlich】さん [ビデオ(字幕)] 6点(2005-08-20 21:02:23)
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