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東京裁判 のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 東京裁判
製作国
上映時間277分
劇場公開日 1983-06-04
ジャンル法廷もの,戦争もの,ドキュメンタリー,モノクロ映画,政治もの,歴史もの
レビュー情報
強く心を揺さぶられた。公平さ・客観性といった言葉が、逆説的に不公平さ・主観性をもちうるということを学んだ。罪状認否で全被告が無罪を主張したのに対し、「有罪と認めてほしかった」という一般人の言葉が印象的だったが、その考えには欠陥があると思う。逮捕前に自殺した近衛さんらは、「悪いことをしたから」ではなくて「負けたから」自決したのだ。そもそも日本人の考える「戦い」とは、善と悪をきめる戦いではなく、勝ち負けを決める戦いであったはずだ。これは武道と総称される勝負事の基本だと思う。東条たち生き残った閣僚達は、「負けたこと」の責任を負うのにやぶさかではなく、その結果勝者に殺されることも致し方ないと考えていたと思う。彼らが「無罪」を主張したのは、自分の身がかわいいとかではなく、「負けた」けれど「悪」という後付のレッテルは受け入れられないという確固とした精神に従ったからなのではないか。そういう被告達の姿と、日本が「悪」であったと強弁する左翼の方向性をあわせながら、いろいろと考える必要があると痛感した。長いけれど、とてもいい勉強になった。
wunderlichさん 7点(2004-08-25 09:29:26)(良:3票)
その他情報
作品のレビュー数 27件
作品の平均点 8.33点
作品の点数分布
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作品の標準偏差 1.22
このレビューの偏差値 41.00
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
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