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《ネタバレ》 う~ん。確かに初見の時は斬新さと勢いにやられて「とてもよく出来た面白い作品」との印象だったけど、冷静に2回目を見ると非常に消化不良が・・・「完璧な脚本」だとはとても思えません。過去を変えていく中で、誰かを不幸に導いてしまうきっかけがアホで稚拙な失敗や個人の異常行動に起因することばかりで「もうちょっと何とかなっただろ!」と凄くもやもやが残ります。トミーがすでに無抵抗なのにとどめをさしてしまうのとか、親子を助けたのに自ら爆弾に向かってくのとか、爆弾をこっそり破壊すりゃいいのに調子に乗って火を付けてケイリーのパパ脅し始めるのとか・・・「こうするしかなかった」という必然性が感じられないんです。「完璧に行動したはずなのにそれでも思わぬ所でひずみが」という構図が成り立たなければこの映画のテーマが生かされないと思うので非常にもったいない。
伏線も上手く生かされていなくて、例えば犬を助けるシーンでレニーに鋭器を渡した時「ロープを切れ!」とはっきり言ったのにレニーは勝手に違う行動を取ってしかもそれを後でエバンのせいにしています・・・あそこで例えば「これは後で絶対必要になるから頼んだぞ」とだけ言ってたらレニーが「刺せ」ということだと勘違いして思わぬ結果に・・・ということでもっと納得出来るのに。さらにせっかく鋭器が登場したのになぜかケイリーの顔の傷とは無関係だったり。私が色々見逃しているのかもしれないけど・・・正直発想の秀逸さに対して脚本は非常に残念な出来だったと思わずにはいられない。 まあそれでもこの映画が言わんとしている教訓から感じ取ることは多かったし「せつないハッピーエンド」の発想がなかなかツボだったのと、面白い映画として人に薦め易いので評価はかなり甘めですが。 ちなみにそうやって薦めて一緒に鑑賞した母は「めちゃくちゃで全く意味不明」とのこと。「でも今の世相を反映した大事な教訓が入ってるのは分かった」と言うので、ほうほうと思って聞いたら「ご近所だからって簡単に信用して子供を預けちゃいけないってことね」とおっしゃっておりました。エバンのママがケイリーのパパにエバンを預けた(そんなシーン私は全く覚えちゃいなかったが)せいで変態ビデオ事件に巻き込まれたのが全ての元凶だと、母なりに考察して納得していたけど・・・。・・・お母様あなたいったい2時間何を見てたんですか。 【涙姫】さん [DVD(吹替)] 7点(2008-02-12 12:07:57)(良:1票) (笑:1票)
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