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年に、約5本は作られるような安物サスペンス作品。家族が人質にとられ、パパが頑張るという、点線をなぞり書きしたかのような脚本には、ハリウッドのネタ切れ具合を感じずにはいられない。面白いように自分の予想通りの展開を繰り広げてくれるので、ロールプレイングゲームだったらガッツポーズだろうな……。でもまぁ、そんなことは観る前からわかっていることで、こういった作品の評価対象は、いかに緊迫感のある作品に魅せられるか、という点。なのだが、その点においても合格点は与えられない。まず、複雑なシステムを利用しているにも関わらず、その面白さが活かされていない。システムの説明はわかりやすくされているが、それのみ。そして、犯人グループとの駆け引きもあっさり風味で、全く緊張感がない。これは一番のマイナスポイント。もっと心理描写を細かく描いてほしかった。更に、アクションシーンも、ハリソン・フォードが還暦を過ぎていることもあり、終盤のみ。それもあまり迫力のあるものではなく、まるで猫のケンカを見ているようだった。フォード以外にも、ポール・ベタニー、ヴァージニア・マドセンと、これまた実力派俳優を揃えたけれど、ハッキリ言って無駄使い。ベタニーなんか千原ジュニアみたいだったし。(あ、でもそれは元からかも……。)マドセンの魅力的な部分はさっぱり出てない。なーんも考えずに観るなら及第点の作品だが、本当に暇潰し程度。これを観に行くならDVDで昔の作品を漁ることをオススメしたい。
【こばやん】さん [試写会(字幕)] 3点(2006-03-23 15:36:12)
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