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《ネタバレ》 原作未読につき物語そのものにコメントしてよいかどうか迷うところですが、どうも如何にも芥川賞的な人間ドラマは不得手です。心理描写、人間描写を理解できそうな気はしても、いまひとつ感情移入出来ない。そういう前提でのレビューです。
ひとことで表現すると「女性の強さ」を感じました。主人公の母親、主人公の恋人、主人公の父の愛人…(アパートの女も入るかな?) それぞれに異なる強さを持っています。三人三様に主人公の父親に踏みにじられているようでいて、実は踏み台にして逞しく生きている。母親に至っては、自らの価値観のもとに前夫の命を奪ってしまう。一般的に見れば正義感に基づいた行為のようでいて、決してそんなことはない。 さて、そんな女性たちに囲まれ、主人公はどんな形で成長したんだろう。一般的な青春ドラマのノリで理解してはいけないのでしょうね。やはり、父として見て来た父親の道を辿るのだろうか。それとも恋人が求める姿になっていくのだろうか。はたまた母の影響のもと、母にとっての父の道を歩んでいくのだろうか。 ちなみに、ラストシーンにかけて昭和天皇の崩御を取り上げつつ、昭和の時代の終わっていく経過を物語に取り込んでいる部分は、ワタシ的には完全NG。昭和の時代を生きた者として違和感、無理矢理感を感じます。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [ブルーレイ(邦画)] 5点(2014-06-07 18:40:23)
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