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《ネタバレ》 この極めて有名なSF超大作を、とあるきっかけで恥ずかしながら今回初めて鑑賞しました。皆さんのレビューの全てを読破することなく書かせていただくことをお許しください。
総じて言えば、作品としての長さを全く意識させられない優れたSFエンターテインメント作品、或いはスペクタクル作品だと思います。3時間近い長尺ながら、殆どテンションが途絶える間もなく一気に進められていく展開、ストーリーテリングには脱帽です。 監督御自身も「2001年」へのオマージュといった意味合いのことをおっしゃっているようですが、「静」の「2001年」、「動」の本作、或いは、哲学的な解釈の元に製作された壮大なスペースオデッセイである「2001年」、物理・科学の原理原則を盛り込みつつ「愛」をモチーフとしたヒューマンドラマである本作、というような対比も出来るのではないかと思いました。共通しているのは「大いなる存在に導かれて進化していく人類の未来」を描いた作品と言うことでしょうか。 最も印象的だったのはラスト近くに登場する四次元空間。時間が並立する(パラレルワールドが集中している?)空間の存在は、この物語が決してタイムパラドックスのような矛盾が生じることのない理論に基づくものであり、個人的には大いに賛同できる部分でした。 基本的にはエンターテインメント作品と思いますので、超が付く程のピンチを次々と奇跡的にクリアしていく展開はスリリングで大いに楽しませていただいたのですが、強いて疑問を言わせていただくならば「地球環境が壊滅的な状況となり人々が食糧確保のために農業に勤しんでいる」というそもそもの設定に寧ろ非現実的な印象がありました。ありがちかも知れませんが、やはり壊滅的な結果をもたらす争いは避けられないような。 加えて、相対性理論や量子力学など本来であれば相当高度な理論に繋がるキーワードが多々登場するものの、平易な解説は(ある意味当然かもしれませんが)省略されている為、その部分で置いてけぼりになる人も多いのかなと。 とは言え、高評価も素直に頷ける良作であることは間違いないですね。9点献上します。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(字幕)] 9点(2023-02-13 15:37:16)(良:1票)
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