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《ネタバレ》 代理ミュンヒハイゼン症候群的な設定、その後の展開、衝撃のラスト…どことなく既視感はあるものの、観終わってみればオリジナリティ溢れるサイコサスペンス。緊張感が途切れることなく作品世界に没入出来ました。
とは言ったものの、冒頭の低体重児出生シーンから高校生になったクロエの日常までの流れは、ちょっとばかり仕込みがキツいかも知れません。赤ちゃん誕生のシーンは思わせぶりたっぷり。医療チームの必死の努力で、低体重児は一命をとり止めたかと思わざるを得ない演出。ダイアンがふと医師団の方に目をやるところが微妙な雰囲気。 そして、やがて種明かしされるクロエの出自の秘密。あれ?アメリカだと戸籍じゃなくて社会保障番号があるだろうに、ダイアン母さんはどうやってクロエの身分を確保したのかしら?などと考えると結構無理があります。その辺を真向否定してしまうとこの物語の屋台骨が崩れ去ってしまうので追求しない方が良いのかも知れませんが、クロエは学校に通ってるし大学受験もしてるし、そもそも本当の名前は?とか、結構気にはなります。 などと野暮なことを書いてしまいましたが、クロエの自室からの決死の脱出シーンであるとか、監禁された地下室からの決死の脱出方法であるとか(決死続きですね)、善良なトムさんに死亡フラグが立つ瞬間だとか、クライマックスのダイアン転落シーンだとか、緊迫の展開は数多く、冒頭記しましたとおり優れたサイコサスペンスであることは間違いないと思います。(ダイアンの転落原因はてっきり動けるようになりつつあったクロエの蹴りかな?と思ったらあっさり銃撃なのにはガッカリしましたが) ラストシーン。心のどこかでダイアンを信じていたかっただろうクロエが、結局は憎しみの心に負けて薬を飲ませようとするシーンは、決してサプライズ的なものではなく、狂気は誰の心にも潜んでいるというメッセージなのでしょうか? 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(字幕)] 7点(2023-03-09 23:46:52)
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