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《ネタバレ》 自然に囲まれた山奥の風景。聞こえるのは川のせせらぎや木々を吹き抜ける風の音。静かに流れる時間。ヒロインの脳裏に蘇る幼き日に兄と見た不思議な蝶の思い出。老い先短い祖母の口から語られる蝶の幻。更には兄が見つけてくれた蝶の亡骸。そして、再び都会に戻るヒロインの行方を遮る鹿の亡骸。
豊かな自然に囲まれた山村には、そこで生きる命もあれば当然死んでいく命もある。すべてを包み育みそして見守る大いなる自然。生き生きとした若い命のヒロイン。命を全うした蝶や鹿。そして今まさに死の淵に進みかけている祖母。直接的に語りかけて来るようなテーマ性は正直あまり感じられませんでしたが、静かにゆっくりと伝わって来るものがありました。クルマを降り、鹿の亡骸を路肩に除けるヒロインの姿が印象的。それは優しさなのか、自らの生きる道を求める姿なのか。後味の良い、居心地の良い作品でした。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(邦画)] 7点(2025-07-17 20:21:40)★《更新》★
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