Menu
 > 作品
 > ラ行
 > ラ・ジュテ
 > タコ太(ぺいぺい)さんのレビュー
ラ・ジュテ のクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ラ・ジュテ
製作国
上映時間29分
劇場公開日 1999-07-03
ジャンルサスペンス,SF,モノクロ映画,ショート(短編映画)
レビュー情報
《ネタバレ》 名作と噂された本作にアマプラで漸く出逢えました。

物語としては、短編作品だけあってシンプルな構成のSFサスペンスですね。哲学的とも思える内容は、古典的なSF作品に通じるものも感じました。タイムパラドックス(正確には本作にはそれは登場しないような気もしますが)に関する想定が自分自身の理解するところと非常に近く、そのこともあって決して難解に感じることなく鑑賞することが出来たのだと思います。

ただ、本作の場合、特筆すべきはやはり「フォトロマン」と称される技法でしょう。モノクロ静止画を巧みに合成し、荘厳なBGMと冷静なナレーションに載せて演出する。恰も普通に動画を鑑賞しているかのような錯覚に陥ります。1962年(1958年製作との記載もあるようですが)というCGもVFXも殆ど一般的ではなかった時代に、これだけの映像を創り上げた技術は素晴らしく思います。中盤に一か所のみ(私には二か所に思えたのですが)挿し込まれる動画が非常に効果的。心憎い演出ですね。バンダム的風貌の「男」と素朴な美しさの漂う「女」のビジュアルも、モノクロ画面に溶け込んで魅力的だったと思います。

今の時代に最新技術を集結してリメイクしても、恐らくはここまでのシンプルな佳作を創り上げるのは難しいのではないかと。8点献上します。
タコ太(ぺいぺい)さん [インターネット(字幕)] 8点(2023-07-07 14:09:57)
その他情報
作品のレビュー数 20件
作品の平均点 6.35点
作品の点数分布
000.00%
115.00%
215.00%
300.00%
400.00%
5210.00%
6735.00%
7210.00%
8525.00%
9210.00%
1000.00%
作品の標準偏差 2.01
このレビューの偏差値 54.10
※この作品のどの当たりの点数に位置するかを表した値
ラ・ジュテのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS